青の時間

青の時間

昼と夜の間に世界が青く染まる時間帯がある。昼でも夜でもない間(あいだ)の時間。
朝方の澄み渡る青い感じも良いが、私はどちらかと言うと夕方の「青の時間」に心が惹かれる。
今の季節なら遠くでひぐらしが鳴いているかも知れない。
家々の窓には明かりが灯り、何処からともなく夕飯の美味しそうな匂いが漂ってくる。
近くに居ながらも、出会う事のない見知らぬ誰かの存在をこんなに近くに感じるのは、夕飯の匂いのせいなのか?
そして、その存在がよりいっそうに断絶されて、その人の生活や人生と永遠に接点が無いと強く感じるのは、この世界を染めるような青色のせいなのか?

家の中の見知らぬ人の気配とは対照的に、道を歩く人はうすらぼんやりと輪郭を失い、実態の無い影のように見える。それは、人のカタチをした夜が歩いているかのようだ。
何処にも属さない青い時間の中を行く人は、どこか重力から解放された軽やかさがある。
また、この時間帯にビルの谷間を歩けば、今にも蜉蝣(かげろう)のような透明な羽を生やして
人々が紺碧の空へと飛び立つのではないかと思えてくる。

人のカタチをした夜が濃紺の空気と溶け合う時、街灯に明かりが灯り、夜がやってくる。
青の時間はいつの間にか、音もなく日常へと移行してしまっている。
そして私は、いかにもあっさりとあっけなく、人知れずに夜へと着地するのだった。

comment

TOKOさん、こんにちは。
コメントありがとう。
蛍が飛び立つのが青の時間なんだ、、
それは、幻想的だね。。見てみたいなぁ。
本当に大事です、青の時間。

そして、一つ嬉しいのは、アメリカの夏は青の時間がとっても
長いのね。

そして、蛍がわーっと舞うの。

冬が長いので、本当に貴重です。
などなど噛み締めつつ・・・
miracle grrlさんへ
コメントありがとうございます。
固めの文章が多いので、はたして、読んでくれている人が
いるのかなぁ? と、時々思ってしまうので、
とても嬉しいです。。

「青の時間」を通して幸せになり、夜を迎える、、
なんとも素敵ですね。
私は、躓きながら夜に不時着と言う感じですが、、。

また、気軽にコメントしてください。

こんにちわ。

以前から興味深い記事が多くて
訪問させていただいておりました。

「青の時間」は異空間な感じがします。

この隙間に、誰かのことを思うことで私は私自身で幸せになり
夜を迎えたいのかも知れません。

comment fome

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