反転に向って:養老天命反転地



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荒川修作の作品もことばも挑発的で刺激的だ。
しかし、その根底に流れる思想は、地球の未来を憂いて、その未来に希望を切り開いて行こうとする科学者の様だ。環境問題や経済活動など、このままでは地球は立ち行かなくなる。刻々と「死」へと向かう人間の宿命を反転させようという試みが、この養老天命反転地だと言う。

迷路の様な建物を抜けると、「昆虫山脈」という岩山が現れ、その山を越えると、
岐阜県のカタチをした屋根を持つ「極限で似るものの家」が出現する。
その超位相的な空間に感覚を揺さぶられる。

平らな足場の無い空間は、身体のバランスをバラバラにし、感覚を分断するかのように、
そして、視覚も平行感覚も、目眩にも似た揺らぎの中で、ゆるやかに再構築されて行くようだ。
急勾配にそそり立つ、「精緻の棟」に更なる目眩をおぼえつつ、その急勾配を登りきると、すり鉢状の巨大な空間「楕円形フィールド」が背景に養老山地を背負って現われる。それは、まるで未知の惑星にたどり着いたかのような、異様な光景だ。

そして、そこには5つの日本地図の形状が暗号のように、配置されている。
日本の中心に位置する岐阜県で、若返りの泉があるとされる養老伝説の地に、天命を反転する為の場所があるのだ。

この、なんともアバンギャルドな空間には、GWということもあり、家族連れで賑わっていて、まるでアスレチックランドのようだ。みんな、この不可思議な空間を楽しんでいる。
子供は本来の野生の力を取り戻したかのように斜面を滑り、大人も童心に帰って崩しそうになるバランスを立て直す為に必死にダンスを踊り続けている。

その傾斜に揺さぶられる身体の事について、荒川修作はこの様なこと言っている。
「バランスを崩したとき、人はつくられた常識が取り除かれて五感だけとなり、新たな地平を知る。」
と、そしてさらに、
「君がそこに入ることで、何十人という気配が生まれるんだ、10億年後にそこに君が現れるとしたらどうする。斜面で君の体は後ろに倒れそうになるだろう、重心を後ろに倒した時に、バランスを取ろうとして、この空間と時間とその場所と話はじめるんだ。その環境と空間、時間を使って接触の為のイベントを沢山作っているんだ。」

時間や空間という概念を越えて、身体が感覚が、私という存在が、世界に向って開かれて行く。
記憶の中に存在するイメージの様に、分断されバラバラとなりそして再構築された私の存在は、
パラレルに続く無限の中を、今も彷徨っている。



comment

brooklynbugさん こんにちは。
元気にしております。
なかなか、更新できていなくて、、 *_*;

また、小さな発見をお届けしてゆきますね。
水色さん

コンニチハ、
お元気ですか、
水色さんの風を頂いて帰ります。
素敵な日々でありますように、
夏はもうそこに、
アリガトウ。
研ぎ澄まされている訳ではなくて、
色々、器用に出来ないので、引っかかる感じなんです。
その引っかかりで、あえて留まってみてると、
そうすると、なにかがやって来るときがあるんです。
それをずっとコトバにしてみているんですね、、。

荒川さんの作品はその引っかりがいっぱい仕掛けてあるんで
面白かったんですね。 ^_^ /
以前、「感覚のはしっこに興味がある」って言っておられましたよね。
その「感覚のはしっこ」という言葉を選ぶ水色さんって
すてきだな~と思ってました。

水色さんのブログを読んでいると日常を忘れ、
研ぎ澄まされた水色さんの感覚を自分も探そうとしている感じになるっていうのかな…
不思議な感覚に陥ります。
でも、それがとても心地よいのです。
へちまさんへ

おぉ、そう言って頂けると、嬉しいです。

じつは、このブログでは感覚についての事を、永延と書いてきているんです。
水色テキストにまとめてある、ほとんどの記事は
感覚が捉えることのできる際(きわ)を探って、
その感覚の外側にこぼれていってしまうもの、
あるいは感覚は捉えているけれど素通りしてしまうものを
見詰めたいという想いで書いているんです。。

そして、少しでもそれらを掬い上げることが出来ないかと、、。


養老天命反転地は、普段とあまりにも違う筋肉をまんべんなく
使うためなのか、筋肉痛にはなりませんでしたよ。。
雨の日は(雨の翌日も?)危険なので、
曇り又は晴れた涼しい日(夏は日陰が無さそう)がおすすめです。
「平らな足場の無い空間は、身体のバランスをバラバラにし、感覚を分断するかのように、
そして、視覚も平行感覚も、目眩にも似た揺らぎの中で、ゆるやかに再構築されて行くようだ。」

「子供は本来の野生の力を取り戻したかのように斜面を滑り、大人も童心に帰って崩しそうになるバランスを立て直す為に必死にダンスを踊り続けている。」

水色さんの感覚を表す言葉、すごく好きです。
自分がその場所で懸命にバランスをとってるかのような想像さえできます。
でも実際に立とうとしたら、日頃の運動不足がたたり倒れるかも(笑)。
ますますこの養老天命反転地に行ってみたくなりました。










お、二人連続でアメリカから!!

Tokoさん
こんにちは。そう、すごいぐらぐらな感じで
ちょっと怖いくらいなんです。(転びそうなのでね)
六本木の巨大クモしかみたことないので、その作品はしらなかったです。
養老天命反転地は、建物(?)の中に入って上を見上げると
下にあるのと同じイスやテーブル、浴槽などが、天井に張り付いていいるんです。分断されて反転してるのね。。
面白かったよ。

brooklynbugさん
お久しぶりです。。
面白い空間でした。真っ暗なとろもあるのですが、
そこは、湿っていてちょっと洞窟の中みたいな感じでした。
こんな前衛的な空間が片田舎に突然あるなんて
日本の懐は、案外深いんだなぁと思いました。

自分のありかたと捉えると、さらに深い言葉ですね。
brooklynbugさんの新たな地平も楽しみにしております。
水色さん

ご無沙汰してしまいました、
お久しぶりです、
っと!その前にうん大きなうねりに動揺して、、、
思わずカラダが導かれて同じ動きをしてしまいました。
うん、スゴい空間ですね、
気持ちいい、、ような、、、何処に向かうの?みたいな、
水色さんが立たれていた上の空も荒川修作氏の世界、素敵な写真です。

>バランスを崩したとき、人はつくられた常識が取り除かれて五感だけとなり、新たな地平を知る

現在の自分のありかたに、この言葉がとても響きました。

水色さん、アリガトウ☆

写真で見るだけでもぐらぐらしてくる所だねぇ!
ということでぐらぐらしながら書いています。笑
そこに家族づれがにぎわうというなんとも言えないその
アンバランスさ加減が面白いものだなと想います。
(そして立ちこめる暗雲もすごいことに!)

このぐらぐら加減と気配のこと、先日行った
『Louise Bourgeois展』のミラーのコミュニケーションの
作品の感覚を想い出しました(知っているかなぁ?
楕円形の鏡で出来た部屋に入る作品なのだけれど)
satoruさん、こんばんは。
他になにも無いところでしたが、とても良かったです。
今度、三鷹にも行ってみます。。
わたしもココは行きたい所なんです。

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