2009年04月の記事一覧

瞑想の空間

石庭

photo 1|2|3|4|5|

4月の初め頃に京都に行った時のことです。(改めてUPしました)


はらり、はらり、と桜が散っていた。
ここは龍安寺の石庭。白い砂利(白川砂)が敷き詰められ、所々に島のように石が置かれている。
実際に来てみると、想像していたよりも随分と小さい。なんとなく「あれ?」と思ってしまう。
TVCMなどのイメージから、実際に見るとがっかりする人も多いのではないかと思う。
私の横でも「どこがいいのかさっぱり分からんなぁ、、。」と年配の女性が連れの方に小声で漏らしているのが耳に入ってきた。事実、その昔は石庭より、池の方が人気があったそうだ。
白くて整然としているという意外は、一見しただけでは、退屈この上ない庭なのは間違いない。
塀の向こう側の桜が美しく咲いているが、それ以外は取り立てて面白いものがある訳でもなく、
池も無いし、風に揺れる草もない、有るのは身動き一つしない石ばかり。そのように静止した庭に、
いわゆるところの面白みがあるはずが無い。なので、「さっぱり分からん」というのは的外れではなく
いったって素直な感想だと思った。

しかし、そこで諦めてしまっては、ここまで足を運んだ甲斐がないので、
ここはひとつ、じっくりと、庭を見つめてみることにした。
もちろん、じっと見つめてみても、庭は静止したままなのは変わらない。
突然、無限の広がりが目の前に現われる訳ではない。石庭の白砂が海に見え始める訳でもない。
だが、座って見続けていると、不思議と狭さは感じなくなってくる。
空間は白い砂利の平行線が手前から奥に向って続くことでパースペクティブを強調するように作られている。
自然にこのようになっている訳ではなく、誰かが、禅の修行の為に意図的に空間をつくっているのだ。
そして、ゆっくりとその空間の仕掛けが効き始める。

動きの無い空間に身を置く事で、外から来る動きが強い印象を持ち始める。
急に時間が引き延ばされたように緩やかに感じられる。
風に吹かれ舞落ちる桜の花びらが、まるで止まった時間の中を散っているようだった。
また、春先なので羽虫もやってくる。その、小さなものが生き生きとした表情をもった存在として強調されて見えるのだ。

そして、さらに時間がたつと、庭自体に動きがないことで、こちらの想像が動き始める。
空っぽの庭は、イメージへ向けて飛び立つ滑走路になる。
その時、そこは海にも砂漠にも、別の惑星にもなり得る。
しばらく、ここに身を置くだけでもそれだけのイメージの跳躍があるのだから、何年も修行をすれば
それこそ、無限の広がりを自身の内側に見いだすことになるのだろう。
この石の庭が荒れ狂う厳しい海にも、穏やかな波一つない湖面にも見えることもあったのではないだろうか?そして、一年を通して変わらない空間に、一年を通して変わって行く自身の心を映し出すこともあるのだろう。
庭が止まり続けることで自身の心の方が動くのだ。

なんと良く出来たしつらえなのだろう。
ここは、まさに瞑想の為の空間であり、創造性への入口として機能する装置なのだった。

Claritas : 花人間/羽鳥智裕

harry_01

photo 1| 2| 3| 4| 5| 6| 7| 8| 9| 10| 11| 12| 13|

HARRY(ハリ)さんの活け花のイベントにお邪魔してきました。
kiyata君の作品世界にハリさんの花が咲き乱れ、
メキシコの死者の日をテーマにしたmunaさんフードが花を添え、
花人間と化したtruncoさんが出現した圧倒的な場がそこに在りました。

こちら側から向こう側へと、紡がれる
息を呑む、耳をすます
匂い立つ空間に、世界が静かに開かれてゆく
ジャングルのように、濃密な気配が立ちこめる
死者の影と生者の影が入れ替わり
戯れと、うつろいの中に、留まる事なく
永遠の中に、開かれたそれは、
いつしか、あなたを通して花となる。


今回、水色デザインではインビテーションの写真と言葉で
ハリさんとコラボレーションさせて頂きました。

「Claritas」
反転に向って
僕たちのすべてを呑込んで行く
光と影が混じり合い
君と僕は入れ替わる
僕も君も一粒の砂粒だった
僕も君も一粒の花粉だった

その一瞬に向って
月が夜の中を昇って行く

夜を越えて、そこに光が届くとき
僕と君の風景は混じり合う
そして、まだ誰も目にしたことのない
光景が現れる

君も僕も光の種子になる
君も僕も一輪の花となる

反転に向ってすべてが混じり合い
なにもかもが、一つになってゆく



・花を活ける人:羽鳥智裕
・インスタレーション&オブジェ:kiyata
・フード&オーガナイザー:muna
・花人間:trunco
・花:みんな
・2009.4.18 at kiyata邸

さくらさく

お花見

近所の桜並木で遠方から来た友人とお花見。
満開の桜の下で、緩やかに流れる時間をしばし堪能。。
お花見日和でした。 


かすかな輪郭

夜の輪郭

遠い惑星からの わずかな光が、かすかに 君の輪郭を留めている
わずかな光は、闇に紛れた川へと小さく落ちて、遠く海へと流れ着く

明かりを消した夜の中で、空に手をかざしてみると、
だれもいなくなった街に 輪郭の無い影が落ちる

光をすくって、巻き上がる風に、粒子の渦が生まれ、
君は遠い空に、小さな無数の銀河が生まれる瞬間を垣間みる

かすかな輪郭は、次第に夜の輪郭へと移り変わり、
いまでは、もうその見分けは ほとんどつかなくなってしまった。

わずかな光もいつしか、眠りに着くように、海底へと沈んで行く

そして、音も無く 過ぎて行く、この瞬間の中に 遠く鼓笛の音が
幻のように浮かんでいた。

Powered by FC2 Blog
Copyright © mizuiro design Inc. All Rights Reserved.
GraphicWebArtGUIDesign