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アーティストファイル2009

アーティストファイル2009

国立新美術館で開催中の「アーティストファイル2009」を見に行ってきました。

美術館の表の木々には、葉のかわりに、光に反応して赤く染まる素材を用いた平川滋子さんの
インスタレーションが展示されていました。(上の写真が野外のその木です)

今回、いちばんのお目当て、金田実生さんの作品は、
ブースに一歩足を踏み入れると、そこにはなんともやわらかな気配が立ち込めています。
上質の布に触れたときに指先が心地よいように、見ているだけで視覚が喜んでいる感じです。
新作も3点ほど展示されていました。

また、ナフタレンを使った作品で独自の世界を作っている宮永愛子さんの作品は、繊細ながらも
強い意志を感じる様な強烈な存在感があります。
ナフタレンの作品群と合わせて陶器を用いたインスタレーションが構成されていて、
根気よく静かに耳をかたむけると、時折、貫入の入る音が微かに小さく響いていました。

ペーター・ボーゲルス氏(Peter BOGERS)の作品は今回、初めて見たのですが、
「共有された瞬間」というビデオ作品を、たまたまじっくり見てみようという気分になり、
しばらく腰を据えて見てみたところ、これがとても素晴らしい作品でした。
すべての人の個別性の中に世界がある事や、過ぎていってしまう一瞬の事や、出会う事のない人々の事、たまたま、隣り合わせてこの作品を目撃している見知らぬ人の事など、
いまこの瞬間も繋がりつつ断絶された、世界と他者と私の関係性を「ほらね。」と提示された様な気がしました。

と、内容のとても充実した展示で、足を運んで良かったです。

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アーティストファイル2009 
2009年3月4日(水)~ 5月6日(水)
出品者:ペーター・ボーゲルス、平川滋子、石川直樹、金田実生、宮永愛子、村井進吾、大平實、齋藤芽生、津上みゆき
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作家の眼差し:金田実生

金田実生 Mio Kaneda

初めて金田実生さんの作品に遭遇したのは、2003年の府中ビエンナーレ「ダブル・リアリティ―」だっだ。
なんとも、暖かい絵だった。何かを許し、受け入れるような、作家の眼差しをそこに感じた。
柔らかな筆使いの中に浮かび上がる、光の様な植物の様な色彩、
それは、支持体から遊離して鑑賞者と絵とその間に、音も無く静かに、ある印象や雰囲気、
そして、正に気配として伝わって来るのだった。
その気配は、私たちが生きていることそのものと深く関わっている様に思う。
それは私たちが、気づかずに通り過ぎてしまう何かであり、言語化される事の無い何かであり、
視覚の向こう側にある何かであり、意味が与えられることの無い何かだ。
しかし、それらは私たちの生きる世界に声もないままに、そっと寄り添い続けている。

あの時、絵から感じた何かは身体のどこかに残っていて、今でも5年も前のあの展示室を
ありありと思い出す事ができるくらいだ。

そして、この文章を書く今もその気配は濃厚に漂い続けている。

6月20日から恵比寿の MA2 Gallery で金田実生展「宵の晴れ」が開催されます。
今回もとても楽しみです。

上の画像は金田実生さんの作品:日常の強度(部分)

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