花を生ける人、花を見る人

生け花

さりげなく置いてある、生け花を見てふと思ったことがある。
「あぁ、花は美しいな」と見るなら、自然の中に咲く花をみるのが一番良いはずだが、
生けてある花には、それとは別のなにかが潜んでいる。
それは、とても当たり前のことなのかも知れないが、あえて見つめ直してみたい大切なことでもある気がした。

5万年前のネアンデルタール人の墓から花が埋葬された痕跡が発見されたという話がある。
学説では否定的な見方もあるが、その真相はまた別の話として、
そこから感じる私たちの心に動きの方に大切なことが潜んでいるように思う。
それは、花は誰かの為に摘み取られ、捧げられていると言うことだ。
また、仏前の花でも、今ではこちらに花をよく見える様に生けるが、昔は仏様の方に花を向けていた。
さりげなく置いてある、一輪挿しの花もまた誰かにむけて捧げられた花である。

生けてある花を見るとき、私たちは花の美しさだけを見ている訳ではない様に思う、
その花の向こう側にある美しさに心を動かされているのではないだろうか?
花を通して、その花を生ける人の「心の動き」の美しさを如実に見ている。

その様に花を見た時、それはこの世の中で一番美しいもののような気がしてくるのです。

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