夜の気配

夜の雨の光

夜の雨、
ビニール傘の向こう側で夜の雨が光の粒になっている。
光は、夜の気配を含み、光にまぎれた夜は
アスファルトの上へ滑るように、雨粒の速度で自由落下する。

通りを行く人々は アスファルトの上の夜を越えて
それぞれの眠りにつく場所へと帰って行った。

アスファルトの上の夜は、朝の光と共に
その気配を消し、朝に溶けて行くのだろうか?

翌朝、
雨の跡が残る道を歩くと、
夜の気配は、湿ったアスファルトの上に残っているようだった。
冬の朝の霜柱の様に、靴底が夜の気配を踏みしだく。

道の上で、朝の光に照らされた夜の気配は、
蒸気とともに朝の空気の中を、空へと昇り
密かにそっと、消えて行く。

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